抗酸化ストレス

生命維持に関わる酸素の一部は不安定で、さまざまな物質と反応しやすい活性酸素に変化し、細胞内の重要な生理機能(情報伝達・代謝調節・免疫など)に関わっています。一方で、活性酸素は細胞を傷つけ、老化・癌・動脈硬化など、多くの疾患をもたらす原因にもなっています。抗酸化物質は、直接的な活性酸素消去能(スカベンジング能)、生体内の抗酸化酵素の発現促進、あるいは活性酸素を発生する酵素の発現抑制、など種々の経路で酸化ストレスから生体を防御します。本カテゴリーの試験では、被験物質のスカベンジング能、培養細胞を用いた種々の抗酸化酵素の発現や活性の変化、活性酸素量などを測定します。

活性酸素測定

活性酸素は、大気中に含まれる酸素分子がより反応性の高い化合物に変化したものの総称で、主にスーパーオキサイドアニオン(O2-)、ヒドロキシルラジカル(・OH)、過酸素水素(H2O2)、一重項酸素(1O2)の4つに分類されます。スーパーオキシドが最も種類が多い活性酸素です。また、ヒドロキシラジカルが最も酸化力が強く、脂質やタンパク質、糖などさまざまな物と反応し細胞や遺伝子にダメージを与えます。

中性水溶液中でほとんど蛍光を持たないプローブを用い、強い活性を持つ活性酸素種と反応すると、強い蛍光性化合物を生成します。この蛍光強度の増大を測定します。

【試験内容】
測定項目:活性酸素
予備検討:被験サンプル(6段階濃度,n=2)
試験実施:被験サンプル(4~5段階濃度,n=3)

SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)活性測定

スーパーオキサイドアニオンは、呼吸鎖における電子伝達過程や、好中球、マクロファージの活性化において 発生するフリーラジカルであり、 DNA、タンパク質、脂質などの生体分子を酸化させることが知られています。スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)は、スーパーオキサイドアニオンを分解する酵素であり、活性酸素に対する生体防御において重要な役割を果たしていると考えられます。

活性酸素の生成反応(キサンチン・キサンチンオキシダーゼ)とSODによる不均化反応とを共役させ、活性酸素による還元呈色が低下します。この吸光度の抑制率をもとに 試料中のSOD活性量を算出します。

【試験内容】
測定項目:SOD
予備検討:被験サンプル(6段階濃度,n=2)
試験実施:被験サンプル(4~5段階濃度,n=3)

活性窒素測定

一酸化窒素(NO)は、血管系の疾病(平滑筋弛緩、動脈拡張)、糖尿病、免疫疾患、炎症性疾患、がん、神経への作用など生体内において重要な役割を示しています。NOは半減期が短いため、NOの最終酸化産物である亜硝酸塩(NO2-)と硝酸塩(NO3-)を合計することで算出されています。

本アッセイでは、Griess法を用いて、NOの代謝物であるNO2- が Griess試薬と発生して生成するアゾ化合物の吸光度を測定します。

【試験内容】
測定項目:活性窒素(Griess法)
予備検討:被験サンプル(6段階濃度,n=2)
試験実施:被験サンプル(4~5段階濃度,n=3)

カタラーゼ測定

カタラーゼは生体内において、主要な活性酸素種のひとつである過酸化水素を分解する機能を担っており、2分子の過酸化水素を、2分子の水と1分子の酸素に分解します。

本アッセイは2段階の方法で行います。最初に、カタラーゼを含む試料と既知量の過酸化水素を反応させます。次に、残った過酸化水素を HRP(Horseradish peroxidas)存在下で3,5-ジクロロ-2-ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(DHBS)とアンピロン(AAP)を反応させ、生じた発色を検出します。

【試験内容】
測定項目:カタラーゼ
予備検討:被験サンプル(6段階濃度,n=2)
試験実施:被験サンプル(4~5段階濃度,n=3)

 

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